ネット依存気味なら大戸屋を目指せ!(じぶん実験 vol.1)
夜中まで先物取引をしてしまったり、布団に入っても決算があった銘柄なんかが気になりだして携帯で「PERは?おお以外と低い、過去5年ぶんくらいの決算見てみるか、中期計画書とかも見てみようかな、過去のtwitterで買い煽りとかあるかな...」とエンドレスな調べものになりそのまま朝を迎え、次の日の仕事ボロボロなんてことが続いていました。これはまずいなと。
今年は夜の調べものと先物取引を控えようと決めました。心で決めただけではうまくいかないので行動と環境の関係を変えて行動を制御するという方略を採ってみました。道標は『使える行動分析学: じぶん実験のすすめ』です。
標的行動(変えたい行動)は「夜11時までに箱の中にパソコンと携帯を入れる」にしました。
11時までに箱にしまった場合はシール1枚を台紙に貼り、7枚貯まったらご褒美ということにしました。こんな感じでお店でもらえるポイントカード風台紙とシールを用意(詳しくはトークンエコノミー法で検索!)。はじめの1週間は7枚達成で大戸屋で豪遊できるというご褒美を設定。
注意点!!!そのご褒美は本当にご褒美となりうるか(ご褒美として機能するか)!?
大戸屋に毎日行っている人にとって大戸屋で豪遊することはご褒美になり得るでしょうか?では罵倒されることはご褒美でしょうか?ドMの人にとって罵倒されることはご褒美です。いや可愛い女の子に罵倒されるのだけがご褒美だ、いや女王様風の、いやムチで、会社で叱責されるのはちょっと違うかな...、週に1回くらい罵倒されたいなど。ご褒美は個人間に差異がある上に時と場合によって個人内でもその価値が変動します。ご褒美だと思っているものがちゃんと機能するかどうか確かめましょう。(罰でも同じです。その罰は本当に罰として機能していますか?子どものため、部下のためと怒鳴りつけたとしてその後彼らの適切な行動が引き出されているでしょうか)詳しくは『使える行動分析学: じぶん実験のすすめ』など行動分析学の書籍をお読みください!
さて大戸屋のご褒美としての価値を最大限に高めるためにはどうすればいいのか?毎日の昼ごはんを150円以内にしました。
day1
day 2 缶詰もらった
day 3
day 4 豆ばっかりだな....
とこんな感じでご褒美の価値を高めていきます。これが確立操作です。「犯罪的だ...!うますぎる...労働の火照りと... 部屋の熱気で...息苦しい体に...1ヶ月ぶりのビール」ってことです。カイジには確立操作が溢れている!
夜11時前になってまだネット見てたいなあと思っていても不意に「大戸屋で甘酢あんかけが食べたいいいいい!」という気持ちが沸き起こり、おとなしく箱の中にパソコンをしまう行動が自発されました。
10日間やってみた結果は下記の通りです。ベースライン期(なにもしないで記録だけとる期間)と比べて「箱に夜11時までに携帯、パソコンをしまう」という行動を設定した右側は就寝時間が早くなりました(ベースライン期が短すぎて傾向が見えてないのに介入してしまっているなど問題がありますが)。
自分の行動に影響を与えているものは何か、行動に影響を与えられそうなものは何か探っていくのは割と楽しいです。趣味としていかがでしょうか。
追記 7枚シールが貯まったので隣町の大戸屋まで行って一番高いメニューに加えてサイドメニューをたのんで豪遊。五臓六腑に染み渡る美味しさ。